フランチャイズに加盟してキッチンカーで開業・運営する方法を3つの工程に分けて解説しています。それぞれの工程での注意点もまとめているので参考にしてください。
まずは加盟するフランチャイズ本部を選ぶために情報収集をします。フランチャイズ本部を選ぶ際のポイントは、大きく分けて2軸。「自由度の高さ」「コスト・知名度」です。
フランチャイズの特色が出やすい点が、自由度の高さ。販売メニューや屋号まで全て自由に決められる体制の店舗もあれば、販売メニューや利用できるキッチンカーが固定で決まっているものもあります。もちろん、自由度が高いぶん考えることが多くなり、固定化されているほど必要なスキルは減りますが利用者に合わせた柔軟な対応はしにくくなります。自分がどのようなキッチンカーを開業したいかを考えて、選びましょう。
2軸目はコスト・知名度。この2つは半比例していることが多く、ブランド力がある店舗ほど加盟金やロイヤリティの金額が高い傾向にあります。固定店舗よりは低くなるものの、キッチンカーでの開業にもある程度の費用がかかるため、開業時・運営時のシミュレーションをしながら現実的かどうか見極めましょう。
受けられるサポートの内容も見ながら、必要な費用とのバランスを考えていくのが大切です。
キッチンカーを開業するにあたって必要な準備は、大きく分けて3つ。「開業資金の準備」「免許・資格の取得」「各種保険の加入」です。
フランチャイズの開業資金は、加盟金やキッチンカーの代金(購入かリースか)によって、その費用が大きく変わります。フランチャイズ本部によっては、車両がパックに組み込まれているプランもあるので、よく確認しましょう。
免許や資格の取得に関しては、自動車免許・食品衛生責任者資格・営業許可があげられます。ちなみに食品衛生責任者資格を取得すれば開業できるため、調理師免許は不要です。6時間程度の講習を受けることで誰でも取得できるため、飲食業の実務経験が無くても開業ができます。
最後の準備は、各種保険に加入することです。自動車保険・PL保険・施設賠償責任保険、この3つで、もしものトラブルが起きても安心できます。フランチャイズに加盟する場合は、本部によるサポートが受けられる場合が多いので確認してみましょう。
フランチャイズでキッチンカーを運営する場合、必要資金は開業前と開業後で違います。まず、開業するためにかかる初期費用は、加盟金・車両関連費・資格取得費・研修費など。各本部のプランによってさまざまですが、加盟金が不要の場合もあります。
開業後、運営にかかる運転資金は、本部に支払うロイヤリティ、営業場所の賃料、原材料費のほか、商品の梱包資材費などですが、キッチンカーのフランチャイズではロイヤリティが不要のところも多いので、店舗型に比べると運転資金を抑えられるのが特徴です。フランチャイズ本部によっては、メニュー開発や仕入れのサポートの手厚い、出店場所の紹介に力を入れているなど、運営中にどのようなやりとりが可能か、まずは自分に合った本部を見つけることが重要になります。
フランチャイズ本部や扱う商材によって、料金体制・サポート体制にそれぞれの特徴があります。キッチンカーについても、選択肢としてリース契約(あるいはレンタル)が利用できる場合があり、初期費用を抑えて開業したい人には要注目のポイント。発生したリース料が高額な設定になっていないか、固定費として収支を圧迫し過ぎないかなど、事前に収支シミュレーションを行うことをおすすめします。また、最後はオーナーの資産になるのか、途中解約の場合はどうなるのかなど、契約内容についても不明な点のない状態で開業できるよう、しっかり確認を行ないましょう。
車両や設備さえ準備できれば1人で始められるキッチンカーだからこそ、自身が加盟する目的を明らかにし、「メニュー開発・調理の技術を身に付けられる」「経営のノウハウを学べる」「出店場所のサポートを受けられる」など自分に合ったサポートのある本部を選ぶことでミスマッチを防げます。年々、新規参入が増えているキッチンカービジネスで成功するためには、独自性を出し競合店との差別化が重要。本部のブランド力そのものの魅力はもちろん大切なポイントですが、自身でも工夫を行なう場合を想定して、車両のデザインや店名、メニューなどにどこまで自由が認められているのかなど、契約の際にはしっかり確認しておきましょう。
※2022年4月25日時点の「キッチンカーフランチャイズ」のGoogle検索結果画面2P目までに出てきた37社の加盟店募集中FCの中で、「ブランド使用料(ロイヤリティ)の記載あり」「出店場所紹介サポートあり」を満たすブランドから選定。
・低コスト開業…開業資金の記載がサイトにあるブランドの中で最も安いブランド
・こだわり開業…デザイナーが在籍し、オリジナルのキッチンカー制作やWeb制作が可能なブランド
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