キッチンカーの開業時につまずきやすいポイントとしてあげられるのが、出店・販売場所の確保です。キッチンカーはどこにでもお店を出せる訳ではなく、許可をとるのに思った以上のやりとりがかかるケースが少なくありません。場所を確保できなければ売上は立たないので、事業を軌道にのせるための大切な要素になります。
そこでキッチンカーを初めて開業する人にこそおすすめしたいのが、出店・販売場所の紹介サポートがあるフランチャイズを選ぶことです。
本部にもよりますが、イベント関係から、大型スーパーなどの商業施設やオフィス街といった場所を紹介してくれます。場合によっては営業許可の手続き・やりとりを代行・仲介してもらえるので、オーナーは店舗の開業・商品の販売に向けた準備に集中可能。集客に有利な場所のノウハウを持っているため、自分で探すよりも利益を高められる可能性があります。
店舗によっては紹介サービスを行なっていないところもありますし、サービス内容はそれぞれ異なるので要注意。確認した上で、検討してみると良いでしょう。
キッチンカーの出店・販売場所の確保について、自分で進める際にはどのような作業が必要になるのか見てみましょう。出店を希望するだけで出店できる訳ではなく、場所の管理者による審査が行なわれ許可をもらって販売可能になることがほとんどで、その調整に数週間かかることもあります。
出店・販売場所を見つける方法で代表的なものが、自分が出店したいと思った理想の場所がみつかった時に、場所の所有者や施設の管理会社へ直接連絡をとる方法です。自分が提供できるものについての説明と、そこに出店することで場所の所有者にどのようなメリットがあるのかを説明。(例えば、ビルの下のスペースに出店を交渉する場合、そのビルで働く人たちのランチの充実や割引やドリンクサービスがある点、利用料としてを売上の何パーセントを所有者に支払えるのかなどを提示)そのうえで、毎週平日の3日間、出店させて欲しいといった内容で交渉するのが一般的です。
インターネットではいろいろなサイトに、全国でイベントや軒下、駐車場、空き店舗などキッチンカーの出店できる場所が掲載されており、出店募集をしています。出店したい地域や時期などの検索を行なってみるのも良いでしょう。そのうえで、条件に合うイベント業者に連絡を取って打診をかける方法があります。
登録することで、会員に限定された出店情報が公開されるサイトもあります。キッチンカーの出店場所を探すだけでなく、出店場所のマッチングするポイントが絞られる方法です。ただし、仲介手数料やキッチンカー登録料・年会費などが発生するサイトもあるので、登録時には確認が必要です。
販売場所として代表的な場所は以下の4つ。他にもさまざまな場所での販売が増えています。
大型スーパーや商業施設の敷地内にキッチンカーが出店しているのを見かけた経験がある人は多いでしょう。代表的な販売場所ですが、テナントの飲食店とメニューが競合しないように、事前のリサーチが必要になることが注意点としてあげられます。またキッチンカーの営業時間を商業施設に合わせなくてはならず、必然的に長丁場が予想されるので注意しましょう。
買い物を済ませて大きな荷物や重い物を持っている人が多いため、片手で食べられるたい焼きやクレープ、焼き鳥といった軽食系のメニューに需要があると考えられます。
ファミリー層が多い団地や大型マンション、付近の公園等では、アイス、唐揚げやポテトなど、子どもが好きそうなメニューがあれば、安定して主婦の固定ユーザーが見込めます。また、マンションなどでは、仕事終わりや子供のお迎え帰りに、手軽に済ませられるお惣菜を買って帰るといった風景もかなり定着してきています。
高速道路サービスエリアや道の駅などに出店する場合は、直接問い合わせる必要がありますが、許可が得られれば出店が可能です。地方の道の駅などでは、年齢層がかなり高くなることも考えられるので、自分の販売したいメニューとの相性を考えて出店しましょう。また、既存店との競合になると断られる場合があるので事前にリサーチが必要になります。
一定の利用者が見込め、休憩時にフードをテイクアウトする層も多いため、コンスタントな集客を見込めるのがメリットです。
イベントにどのくらい出店できるかによって、移動販売で得られる年収は大きく変わるといってよいほど、大きなフェスやイベントは多くの人が集まり、キッチンカーにとって貴重な出店場所です。売上だけでなく、スキル向上や新たな人脈作り、情報交換の場になるなど、大きなメリットが得られるのがイベント出店の魅力でしょう。
その反面、天候などによりイベント自体が中止となれば、大量の売れ残りのリスクがあることも念頭に置く必要があります。イベント出店の際には、このようなリスクをなるべく最小限に抑える必要があるでしょう。
出店料に関していえば、行政が関与・主催するイベントの場合の多くはイベント運営に補助金が出ますので、出店料としては安く済むことが多く、イベント運営会社が主催の場合は出店料も高額で、イベントの規模に比例して出店料が上がるのが現状です。
※2022年4月25日時点の「キッチンカーフランチャイズ」のGoogle検索結果画面2P目までに出てきた37社の加盟店募集中FCの中で、「ブランド使用料(ロイヤリティ)の記載あり」「出店場所紹介サポートあり」を満たすブランドから選定。
・低コスト開業…開業資金の記載がサイトにあるブランドの中で最も安いブランド
・こだわり開業…デザイナーが在籍し、オリジナルのキッチンカー制作やWeb制作が可能なブランド
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