キッチンカーの収入は、平均すると年収約700~800万円程度と言われています。しかし、店舗によって収入の幅が大きく、平均年収に届かない店舗も少なくないのが現実です。成功している店舗が年に1,000万円以上を稼いでいる一方、年収300万円以下の店舗も。原価率を考えながら、必要経費を引いても赤字にならない現実的な収支計画を立てる必要があります。
フランチャイズに加盟する場合にだけ発生する料金として考えられるのは、加盟金やロイヤリティです。キッチンカーの車両もデザインが決まっていることがあり、デザインを質素にして費用を抑えるということができません。そういった点では、フランチャイズでの開業だと、自分の裁量で費用の調整をするのが難しいと言えます。
しかし、トータルでかかるコストが多いかと言えば、そうではありません。フランチャイズによっては、ロイヤリティの発生と引き換えにしても、初期費用や運用にかかる費用と負担が抑えられるプランが用意されており、キッチンカーのリースや保険付きなどがパックになったプランがあります。
加盟金やロイヤリティがかかる代わりに、面倒な手続きを代行してくれたり通常よりも安い価格で食材を仕入れられるメリットもあるため、どちらがお得になるか一度実際に計算してみるとよいでしょう。
フランチャイズキッチンカーの収益を想定するには、各店舗の収益モデルを参考にするとよいでしょう。
また確認する上で、注目したいのが原価率です。原価率とは、売上の中に占める原価の割合のことで、原価率が小さいほど利益率もあがり儲けが出やすくなります。つまり、いかに安く仕入れ、適正価格を守ったうえで高く売るかが重要なポイントになります。
原価率の計算式は、材料費(仕入れ代)÷売上×100=原価率と単純な計算です。販売価格は、原価(仕入れ)÷原価率。キッチンカーの場合は、原価率は30%以下が目安です。キッチンカーの月々の売上の算出方法は次の通りです。「1日の売上 = 平均単価 × 1日の販売数」、「月の売上 = 1日の売上 × 月に出店日数」となり、平均単価、1日の販売数、月に出店日数を想定することで、キッチンカーでの月の売上を算出できます。
利益率を高めるためには、まずかかる出費を抑えるのが一つの手です。
店舗の賃料によって圧迫されてしまう傾向がある店舗型のフランチャイズと比較して、キッチンカーでの販売形態の利益率は高く35%ほど。キッチンカーでの開業方法を選ぶ時点で、店舗型の飲食店を開業するよりは定額で発生するコストを抑えられる傾向にあります。では、キッチンカーで飲食店を開く上で気にしたいコストはどこかというと、初期費用です。
キッチンカーで基本的にコストがかかりやすいのが開業時になり、その際に受けた融資の返済などが毎月の利益を減らしてしまいます。自己資金がたっぷりある方はよいですが、そうでなければリーズナブルなパック料金が用意されているフランチャイズや、開業費用が安いフランチャイズに注目してみましょう。
フランチャイズビジネスは加盟した企業のネームバリューを使い商売することになるため、業績の良い企業のフランチャイズに加盟すれば、おのずと儲かる可能性も高くなります。
企業を決める際には、必ず業績を確認し、直近の業績が良いことに加え、長期間で見た場合に成長がみられるフランチャイズを選ぶことで、安定した売り上げが期待できます。ただし、知名度やブランド力がある企業の場合、初期投資にかかる費用が大きくなることが多いので要注意。自己資金と毎月の出費・収益を事前にある程度にシミュレーションする必要があります。
※2022年4月25日時点の「キッチンカーフランチャイズ」のGoogle検索結果画面2P目までに出てきた37社の加盟店募集中FCの中で、「ブランド使用料(ロイヤリティ)の記載あり」「出店場所紹介サポートあり」を満たすブランドから選定。
・低コスト開業…開業資金の記載がサイトにあるブランドの中で最も安いブランド
・こだわり開業…デザイナーが在籍し、オリジナルのキッチンカー制作やWeb制作が可能なブランド
・知名度開業…公式サイトで確認できたメディア掲載数が最も多いブランド